Home > OC(オーシー)はライフデザインドラッグ!
OC(オーシー)(Oral Contraceptives)という言葉を聞いたことがありますか?女性は次世代の素晴らしい命を産みだす「母性」を持っています。しかし、時に望まない妊娠のために苦悩するのも女性です。今回は、子どもの数や出産の間隔を自分で決めることができ、しかも月経の苦痛から解放される「ライフデザインドラッグ」としての低用量ピル(OC)のお話を致します。ピルは本来「錠剤」を意味する言葉ですが、日本では「経口避妊薬」を指し、現在では低用量ピルをOC(オーシー)と呼んでいます。
経口避妊薬(ピル)の作用機序
ピルは、繰り返される人工妊娠中絶から女性を救おうと、50年前に開発されました。ピルは排卵や妊娠を維持するための卵胞ホルモンと、黄体ホルモンを含む薬剤です。ピルを服用すると、合成卵胞ホルモンと合成黄体ホルモンの血中濃度が上がり、脳がこの変化を「妊娠している」と錯覚し、排卵を抑制します。これが、ピルを服用すると避妊することができる基本的な原理です。
一錠中に含まれる卵胞ホルモンの量により、高用量(75~150μg/錠)、中用量(50μg/錠)、低用量(50μg未満/錠)の三種類に分けられます。1960年に最初に認可されたものは「高用量ピル」で、副作用の軽減を目指して「中用量ピル」が、そして1970年代にはより安全な「低用量ピル(OC)」が開発されました。日本では1999年になってようやく認可されました。
低用量ピル(OC)の効用
OCはコンドームに比較して、女性が主体の避妊法で、飲み忘れがなければほぼ100%の
避妊効果が得られ、「毎日が安全日」となります。子供が欲しくなれば、服用を中止すれ
ば、妊娠が可能になります。
また、OCの規則正しい服用により月経周期が一定となり、低用量のため子宮の内膜が厚くならず、明らかに月経量が減少し、月経痛が緩和されます。さらに血中のホルモン変動が少ないため、月経前緊張症(PMS)と言われる月経前の不愉快な症状(イライラ・抑うつ等)も改善されます。OCの種類によっては、「にきびが治り」「肌がきれいに」なります。
また、仕事や旅行などのスケジュールに合わせOCの服用期間を調節すると、月経開始日を変更することもできます。大学入試や、センター試験で十分な実力を発揮できるように、入試シーズンの数カ月前から、積極的に受験生にOCの服薬指導を行っている女子高校があります。このように、OCは避妊効果だけでなく、女性のクオリティオブライフ(QOL)を高めることができ、さらに、子宮内膜症の改善、子宮体癌や卵巣がんの予防効果も期待できます。
低用量ピル(OC)の副作用
OCの服用開始直後に、妊娠初期の「つわり」に似た症状を感じることもありますが、しばらくすると体が慣れ、飲み続けることが可能になります。OCは副作用が強いのでしょうか。それはピルに限ったことではありません。例えば、風邪薬の説明書にも必ず副作用について記載されています。そして、そのような症状が現れたら服用を中止し、医師に相談するように書かれています。OCもそれらの薬と同じだと考えて下さい。もしもOCが危険なものならば、ここまで世界中(約一億人が服用)に普及していません。
ごく稀な重篤な副作用として静脈血栓塞栓症があります。血栓症は一般的に1万人に1人、OC服用者で3人、妊婦で6人の頻度で起こり、胎盤から大量のホルモンが出ている妊婦さんの方が当然血栓症の危険性が増えてきます。但し、(1)喫煙:35歳以上で10本以上、20歳代でも20本以上、(2)肥満:BMI30以上、(3)前兆の強い片頭痛、(4)一親等に血栓症がある家族歴を有する人、は十分に医師との相談が必要です。また、OC服用中の自覚症状として「ふくらはぎ痛」には注意してください。
ライフデザインドラッグ
OCは、自分で自分の体を守ろうとする自律した女性のための「ライフデザインドラッグ」といえます。「わがままを聞いてくれ、自由な新しい女性像を実現してくれるOC」への理解を深めることにより、新しいヘルスケアの第一歩を踏み出してみませんか。







