静岡県浜松市の産婦人科・女性内科の専門クリニック

月経に伴う異常1~基本的な考え方~

月経とは?

初潮は、女の子から成熟した女性の第一歩で、次世代を担う子供を生み出す母(母性)への扉が開いた証です。卵巣の中で卵胞が成熟しながら排卵し、精子と出会い受精し、そして受精卵は子宮内膜(受精卵のためのベッド)に着床し、妊娠が成立します。

上手く着床させるために、排卵前の卵胞から出る卵胞ホルモン(エストロゲン)がベッドである子宮内膜を分厚くし、排卵後は黄体から出る黄体ホルモン(プロゲステロン)が加わり、子宮内膜をさらに分厚くしながら、着床前には水田のようにフワフワとした分泌期内膜を完成させ、受精卵が軟着陸しやすい状態にします。しかし、受精がおこらないと、次の排卵に備えて、新しくベットを作りかえるため、古い子宮体内膜は剥離・脱落します。この子宮内膜のベットメーキングが月経です。

月経周期は何日周期?

月経周期は、月経開始の初日から次回月経開始の前日までの日数をいい、月経開始日を第1日目として計算します。正常周期は平均28日(25~38日)で、基礎体温の低温相(卵胞期)が約14日(13~24日)、高温相(黄体期)は約10~14日を正常範囲と考えてください。

月経が正常か異常かを判定する基準は?

(1)その月経に先行して排卵があったかどうかが最も大切で、基礎体温(BBT)を記入することが重要です。そして(2)月経の開始が正常の月経周期間隔に一致しているか?(3)出血の量と持続日数が通常どうか?で判定してください。

初潮のおこる年齢は、日本人では平均12~13歳です。17歳~18歳ごろまでに規則正しい排卵周期が確立します。10歳未満、とくに8歳以前にみられる場合は、早発月経、思春期早発症とよばれ、逆に16~18歳になっても初経のみられない場合も思春期遅発症あるいは晩発思春期とよばれ、どちらも受診が必要です。

月経期間と月経の性状は?

一般的に第1日目は出血は少量で、第2日目の出血量がもっとも多く、しだいに減少し、月経持続日数は3~6日で、大部分が7日以内に止血します。

月経前に帯下が増え、赤色を帯び、静脈血よりさらに暗赤色となります。また凝固性に乏しく、血液が分解されたり、外陰部の皮脂腺(せん)分泌物などが混じり、臭を伴うことがあります。出血量は個人差が大きく、一般的な月経血量は20~140g、 平均50~60g とされており、通常150ml以上であれば過多月経と考えられています。

生理痛(月経痛)は何故おこるのですか?

基本的に生理痛は誰でも起こるものだと考えてください。子宮は平滑筋という筋肉組織です。出産の時は、子宮筋が収縮して赤ちゃんを生み出します。これが陣痛です。生理痛も同様で、受精・着床がおこらないと、次の排卵に備えて、新しくベットを作りかえるため、古い厚くなった子宮内膜を剥離・脱落させる必要があります。そのため子宮は収縮して、子宮内容物を押し出します。この子宮の収縮の痛みが生理痛です。一般的には特に内容物の多い生理2日目に生理痛をひどく感じます。腸管も同じ平滑筋で構成されているため、子宮筋が収縮する生理時期になると、腸管も収縮し、多くの女性は便通が良くなり、時に下痢傾向になるのも理解できます。

ただし、あまりにひどい生理痛(月経困難症)や、排便痛、性交痛などがある時は、子宮内膜症の可能性もありますので受診してください。

月経異常にはどのようなものがありますか?

月経周期や持続日数の長さ、出血量、初潮と閉経の時期、随伴症状などが、正常範囲を超えるものを月経異常と呼びます。

痛みの異常
(1)月経困難症:ある程度生理痛は誰でも感じますが、腹痛、腰痛、頭痛、悪心などの症状が強く、日常生活に支障があり、治療を必要とする場合は月経困難症といいます。
(2)排卵痛:BBTが低温から高温に変化するころに一致した排卵に伴う痛みです。中間痛とも言います。
量と期間・時期の異常
(1)過多月経:月経の出血量が多すぎる状態です。月経持続日数が8日以上の過長月経を伴うこともあります。自覚症状が無くても重症貧血になっている場合があるので注意が必要です。
(2)無月経:妊娠した時や、以前あった月経が3か月以上認められない状態です。満18歳を過ぎても初経が無い状態も受診が必要です。
(3)希発月経:月経周期が40日間隔以上で遅れがちの状態です。
(4)頻発月経:いつも生理様出血があり、月経周期が24日以内に次の月経がみられる状態です。
(5)早発閉経:閉経の時期が異常に早く、一般に40歳以前に閉経となる状態(POF)です。一方、56歳以後に閉経する状態を晩発閉経と言います。
(6)遅発排卵:月経が遅れがちで、排卵するのに長い日数がかかる状態です。

当院の月経異常に対する診療の特色

  • 思春期の女子学生のみなさんには、来院毎に充分にコミュニケーションを取りながら、母性としての女性の体と心の変化を理解していただくようスタッフ一同で対応しております。
  • 基礎体温(BBT)の測定をお薦めしております。
  • 基礎体温(BBT)を記入することにより、排卵を中心とした女性の体調の変化を、患者さん自身で感じ、理解していただけるようにサポート致します。
  • 多くのホルモン剤から、患者さんの病態と希望に応じた適切な薬剤を選択し、対応させていただきます。

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